【2020年】海外FXの税金・確定申告ガイド 税金計算・税金対策・損益通算などをまとめて解説

海外FXの基礎知識

知らないとマズい海外FXの確定申告。初めは難しく感じるかもしれませんが、慣れると大したことありません。

FXトレーダーならほぼ必須の確定申告

「確定申告」とは、1月1日から12月31日までの1年間に得たすべての所得の額、およびこれに対する所得税額を計算した確定申告書を税務署へ提出し、納税額の過不足を精算することをいいます。

税金が給与から源泉徴収される会社員や個人としての収入がない主婦の方などは、あまり確定申告をする機会がなかったりしますが、会社員でも主婦でもFXトレーダーなら話は別です。

FXには株式のような特定口座の「源泉徴収あり」という制度がありませんので、一定以上の利益が出た場合、自ら確定申告を行い、必要な納税額を算出して税金を納めなければなりません。当然これを怠れば脱税ということになります。

FXトレーダーのうち、確定申告が必要な人とは?

確定申告をする必要があるのは下記に該当する方々です。

職業対象
自営業・自由業FXなどで得た所得が38万円を超える場合
主婦・学生
会社員(給与収入額が2,000万円以下の給与所得者給与所得や退職金以外の所得(FX含む)が20万円を超える場合
年金生活者(公的年金等の収入金額が400万円以下の方)公的年金等に係る雑所得以外の所得(FX含む)が20万円を超える場合

海外FXの税金は累進課税

海外FXの場合は、10種類の所得のうち「雑所得」に分類され、課税方法は「総合課税」が適用されています。海外FX業者は日本の金融庁の認可を受けていないので金融商品取引法に規定する店頭デリバティブ取引に該当しないというのが国税庁の見解です。

総合課税は7段階の累進課税となっており、税率は以下の通りです。内訳は所得税率が累進課税で住民税は一律10%となっています。

課税所得金額税率控除額
4,000万円超55%4,796,000円
1,800万円超~4,000万円以下50%2,796,000円
900万円超~1,800万円以下43%1,536,000円
695万円超~900万円以下33%636,000円
330万円超~695万円以下30%427,500円
195万円超~330万円以下20%97,500円
195万円以下15%0円

国内FXの利益に対してかけられる税率は、算出した所得に対して一律20.315%(所得税15.315%・住民税5%)とされていますので330万円を超えると海外FXのほうが不利となります。

所得税算出の計算方法

所得税算出の計算式は以下の通りです。

所得-経費-各種控除=所得税算出の元となる金額
所得税算出の元となる金額×税率=所得税
FXであれば利益から経費と各種控除を差し引いた上で累進税率をかけて、実際の納税額が決まります。

経費

経費としては、以下のようなものが認められると考えられます。

  • 海外FX関連の書籍やセミナー料金
  • 海外FX取引に使うPCやモニター・周辺機器
  • 海外FXの取引手数料
  • 海外FX会社への入出金手数料
  • インターネット回線
  • サーバー料金(VPS)
  • FX関係の方との会食代
  • 光熱費の一部
  • 家賃の一部

経費の範囲には具体的な定めがないため、実際に申請する際には管轄の税務署などに経費に該当するか否かを確認することをお勧めします。

所得

所得は、決済し、確定した為替差益とスワップ金利のことを指します。未実現の含み益やスワップ金利は所得には含まれません。

また海外FXの口座開設ボーナスや入金ボーナスも所得には含まれません。ただし、ボーナスは損失にもならないので注意して下さい。

海外FXと国内FXの税金の比較

海外FXと国内FXの税金の違いは以下のようになります。

海外FX国内FX
確定申告しなければ
ならない所得額
給与所得者:年間20万円以上
非給与所得者:年間38万円以上
所得区分雑所得
税制度総合課税申告分離課税
税率15~55%一律20.315%
損益通算総合課税の雑所得同士なら可申告分離課税の雑所得同士なら可
損失繰越(繰越控除)不可可(3年間)

海外FXでは繰越控除は使えない

海外FXでは前年のトレード成果がどんなにマイナスでも今年、利益が出た場合にはその利益に対して丸々課税されます。

これに対し、国内FXでは、1年間のトレード成果がマイナスという時も「これだけ負けました」と確定申告しておくことで、来年以降、利益が出た場合に「繰越控除」を使った節税効果を期待することができます。

繰越控除を使えば、3年前までの損失額と当年に出た利益を相殺させ、納税額を少なく済ませることができるのです。


出典:マネースクエア

例えば2016年に300万円の損失が出た場合に確定申告しておけば、2017年、2018年、2019年にそれぞれ100万円ずつ利益が出たとしても、それぞれ2016年分の損失と相殺され、2017年、2018年、2019年分の利益はゼロとみなされます。

「損益通算」で納税額を減らせるケースも

損益通算は一定期間内に発生した利益と損失について、所定の条件の下、異なる金融商品間でまるっと合算し、トータルでどれだけ利益が出ているか、または損失がでているかを算出する作業のことを言います。

海外FXの場合は以下のような総合課税の雑所得と損益通算することができます。

  • 複数の海外FX口座
  • バイナリーオプション
  • 仮想通貨
  • アフィリエイト収入
  • 原稿料・講演料・印税
  • ネットオークションの売上
  • 年金や恩給などの公的年金

確定申告はe-Taxが絶対オススメ

e-Tax(電子申告・納税システム)を利用すれば、確定申告書の作成から提出まですべてウェブ上で完結しますのでオススメです。

e-Tax(電子申告・納税システム)を利用するためには、事前にマイナンバーカード(個人番号カード )を取得しておく必要があります。

また電子証明書の読み込みのためにICカードリーダライタも必要です。対応機種はこちらで確認できます。

ただし、税務署等で職員と対面による本人確認を行った後に発行された、「ID・パスワード方式の届出完了通知」に記載されたe-Tax用のID・パスワードを利用して、「確定申告書等作成コーナー」からe-Taxを行う場合は、マイナンバーカード及びICカードリーダライタは不要です。

ふるさと納税で税金対策(節税)

ふるさと納税とは、全国各地の自治体から寄付先を選んで寄付することで、寄付金控除を受けることができる制度です。
地方自治体から寄付金のお礼として野菜やお肉といった返礼品を貰えることから税金対策としてやらきゃ損です。

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